2019年1月29日火曜日

BSL4施設着工に住民怒りの集会開く ~ 事故の心配は人格権、生存権の侵害の声~ 長崎大が坂本キャンパスに計画

 治療法が確立されていないエボラウイルスなど危険なウイルスを輸入して動物実験したり遺伝子組み換えをするBSL4施設を長崎大学が長崎大坂本キャンパスに本格的に工事を強行した28日早朝、同キャンパス正門前に40人の周辺住民が集まり、「住宅密集地に危険な施設を造るな」と反対の抗議の気勢をあげた。
 
 BSL4施設計画の差し止めを求める会の山田一俊代表が「大学は住民の合意もなく研究者の都合だけで進めている」と最初に抗議の声を上げた。
 参加者は横断幕やプラカードをもって道行く市民や大学職員に向かって「バイオ施設を建設する法律がなかったら、大学は学術会議が求める住民の合意を守れ,WHOや日本建築学会の住宅地を避けよという指針やガイドラインを守れ」と次々に立ち、怒りを語った。

 また「100%安全でないと大学も言っており想定外の事故、またヒューマンエラーは起きる、住民はいつ事故が起きるか不安でたまらず、平和的人権、人格権の侵害だ」「大学は合意ではなく、理解を得るために地域と話し合いをするなどという」「世界最高準にだまされない」などともBSL4の問題点を語り、工事の中止を求めた。

2019年1月28日月曜日

≪BSL4施設着工解説≫ 着工を強行し、合意でなく理解を求めると言う長崎大学 施設ができたら事故が起き平和的生存権の侵害と言う周辺住民


長崎大が計画しているBSL4施設が起工式が26日行われ
28日から事実上、建設工事が始まった。BSL4施設が建設される坂本キャンパス周辺住民は「日本学術会議の提言には事前に(建設する前)住民の合意と理解、信頼が必要」と書いてあり、BSL4施設計画の差し止めを求める会ら周辺住民は、この提言やWHOや日本建築学会のガイドラインや指針で「住宅地は避ける」とあるのを反対の論拠としている。
 また求める会や個人原告4人はBSL4施設のすべての情報開示を求めて長崎地裁に提訴して係争中だ。大学がすべての情報開示を拒否して、裁判で却下を求めている。また今月には個人原告2人が建設計画の差し止めを求めて仮処分を長崎地裁に申し立てした。
 いやしくも国立大学が施設建設で住民から訴えられるのは前代未聞だが、大学は住民の合意なく起工式を行い着工を強行した。これに反対住民と話し合いをするという姿勢が見られない。私はこれを民主主義無視とみる。
 一つ例を挙げる。長崎大に留学生の一人は「長崎新幹線は何で早く着工しないか分らない。中国では今各地で新幹線を造っているが、決まったら早く造る」という。つまり中国での一党独裁の国では決めたこと(国策)は反対が出ようとも(まず出ない)早く造る。だが日本では例え国策であっても住民の話を聞いて合意を得てから造る。このため原子力発電などの建設では、住民の合意を得るためにカネが飛ぶことも少なくない。市町村でもごみ処理場などの迷惑施設を造る際には、ほとんど反対運動が起きるが、市町村はゴミを燃やす燃料を活用してプールや風呂などを住民のために造り、また処理場の周囲には住民のための公園などを造って住民の合意を得ることが通常だ。私が言いたいのは日本式の民主主義には時間がかかるのだ。
 だが大学が設けたBSL4の地域連絡協議会の公募委員に私はなっており、長崎県や長崎市から来た委員に「自治体に国策であるのには絶対に見返りがあるはず。県や市がBSL4に合意した見返りは何か。」と質問しても、県や市は「見返りはない」と繰り返すが私は長崎新幹線の地元負担などの見返りがあるとにらんでいる。知事が長崎市長が官房長官に呼び出されて「BSL4は国策」と言われ、これに合意した理由が新幹線などの見返りがなければりか分らない。しかし長崎大は民主主義を無視して時間をかけずに着工した。
 そして一番、大切なことは、大学は建設しながら理解を得るといい、起工式の河野茂学長の挨拶でも「地域住民と話し合いをして理解を得る」と言った。これほど世界の人の交流で感染症がいつに日本にやって来るかかもしれないので、治療法の確立は急務と強調する。ここでは絶対に住民の「合意」とは大学も県市も言わず、理解にとどめる卑怯さを見せる。合意を得る自信がないことがうかがえる。
 そして坂本キャンパスでエボラウイルスなどが輸入されると、世界にエボラ患者がいないのに、坂本キャンパスには動物実験されてネズミやサルなどのエボラに汚染されは動物がいるしこの遺伝子組み換えをする。そうするとエボラウイルスは治療薬への抵抗力ができますます強いウイルスが存在することになる。そうなると治療薬もワクチンもまた開発の繰り返しだ。感染症とはそういう病気と言う理解をする。
 BSL4施設がある東京・武蔵村山の国立感染研では施設が出来て35年間稼働がされずにいた。今、表面的には稼働はしているが、疑わしい患者が出た時の検査だけだ。実質稼働できずにおり、昨年、厚労省はエボラウイルスの輸入を武蔵村山に打診したが、ここの地域連絡協議会で拒否された。長崎大は予定どうりに2021年7月の完成とその後の順次稼働を目指す。一方、反対住民も裁判運動などをしたり、反対運動はおさまらないだろう。裁判と並行して、施設は完成しても武蔵村山と同じく、施設は完成しても稼働させない運動に徐々に移るだろう。
 

 焦点は裁判の動き(住民が勝てば稼働できない)と大学が本格稼働のためにエボラウイルスを輸入すると、地域連絡協議会に出す時だ。この住民運動は武蔵村山の反対運動の連携や石木ダムなどの市民運動とどのように市民運動を連携できるかにかかっている。これまで明治初期のキリシタン弾圧と長崎原爆で、坂本キャンパスを含む浦上地区は国策で2度無人で荒廃した経験がある。多くの住民は、エボラの施設ができたら3度国策で荒廃すると危惧し、枕を高くして眠れない、平和的生存権の侵害と訴える。この先の大学、反対住民とも針路は不透明だ
(池田文夫)

2019年1月27日日曜日

「合意がない」と周辺住民が反対を叫ぶ中、長崎大でBSL4施設を起工式が強行される。

 まだ治療法が確立されていないエボラウイルスなどの感染症を研究するBSL4施設の起工式が26日、坂本キャンパスで開かれた。

 起工式の神事は宗教行事で税金で賄う国や国や自治体、大学などは出来ないため、業者の主催。5階建て5300平方メートルで28日に事実上着工し2021年7月に完成し、その後、長崎大学を主体に東京大や京都大など9大学が動物実験や遺伝子組み換えの研究を順次行う計画。


 建築主の河野茂学長が刈初をした後「感染症は国境を越えており、治療法が確立されていない病原体の研究は重要。地域との協議を重ねて意見に耳を傾けながら理解を得ながら工事を進めていく」とあいさつ。

 一方、この坂本キャンパス(医学部)正門前にはBSL4施設の差し止めを求める会の会員ら周辺住民らが主催者調べで59人が参加。横断幕やプラカードをかがげて大学職員や起工式に出席する人らに反対を呼び掛けた。最初に求める会の山田一俊代表が「日本学術会議の提言にある住民との合意のない中、起工式を強行するのに強い怒りを覚える」とあいさつ。そのあと、参加者が『ニューマンエラーは絶対に起こる」「安全と言うのは神話で大学も100%安全でないと言っている施設は造るな」「最近ボヤ騒ぎを起こし隠蔽したのが分った。情報を隠すのは長崎大の特徴。そんな大学では針刺し事故などが起きても隠蔽され、危険極まりない」「例え施設が造られても絶対に稼働させないようにしよう」などと叫び、反対を叫んだ。


2019年1月20日日曜日

反対する市民がチラシ配り

 長崎大が、住宅密集地の坂本キャンパスにエボラウイルスなど致死率の高いウイルスなどを扱い、動物実験や遺伝子組み換えなどをするBSL4施設を造る計画を立て、住民の合意もないのに26日に起工式をして28日から本格工事する予定でいるのに強く反発しているBSL4施設設置の中止を求める自治会・市民連絡会(山田一俊会長・中止連)とBSL4施設建設の差し止めを求める会(代表・山田一俊・求める会)は19日午後、長崎市の中心部の鉄橋で、通行人に反対の理由を書いたチラシを配った。

 山田会長(代表)ら9人が参加。「ナガサキにBSL4はいらない」と書いたのぼりを立て、マイクで「BSL4施設はリスクはゼロではない」「ヒューマンエラーは起きる」「付近には学校、病院などの公共施設が多くあり、もしエボラウイルスなどが漏れたら大変な事故になる」などと訴えた。買い物客や学生ら通行人にチラシを配り、反応がよく約1時間で450枚を配った。16日にも長崎大本部の文教キャンパスでチラシ配りをした。

 活動に参加した会員によれば、チラシを受け取る市民の中には次のように話しかけてくる人もいたという。

  • 「医療機関に勤めているがBSL4の話を長崎に持ってきたのは自民党の国会議員ではないのか、だから選挙区で彼は落ちたんだと、私は思っている」 
  • 「反対運動でなんとかなればいいけど・・・」 
  • 「(これも・BSL4、安倍政権が国策でごり押し)、安倍はつまらん!!」
  • 「主人は医学部に勤務していた(定年退職されている)がこれはおかしいと家で、いつも話しています。傲慢ですよね」

 日本学術会議の提言には「BSL4施設を造るには事前に周辺住民の合意と理解、信頼が必要」としているが大学側は提言には「合意がないと建設できないと書いていない」と開き直る対応を見せている。

 このようなことから求める会は、BSL4施設反対として長崎地裁にBSL4施設の情報開示を求めて長崎大などを相手取り提訴しており現在係争中だ。2月18日午前10時半から長崎地裁で第2回の口頭弁論がある。求める会は多くの人が裁判を傍聴してほしいと呼び掛けいる。


10月の初めにBSL4施設計画について考える

 国立感染症研究所は9月末までにエボラ出血熱やラッサ熱などの5つの原因ウイルスを輸入して、東京都の武蔵村山分室に搬入したと発表した。来年の東京五輪・パラリンピックを控え、これまで日本になかったアフリカの風土病の検査体制を強化、多くの外国人が日本に来てこの中に、万一、これらのウイル...